鰯の独白

鰯は、鮪よりも栄養価が高いのです、たぶん。

Music

MC5 『ハイ・タイム』

open.spotify.com ロックンロールに浸りたいとき、きみはどんなアルバムを選ぶだろうか? おれは、MC5だな。42分、徹頭徹尾ひたすらロックンロール。外連味のウェイン・クレイマーと切れ味のフレッド・ソニック・スミスがかき鳴らす、二挺のエレクトリックギ…

『バイク』 坂本真綾

今日の収穫。坂本真綾のシングルコレクションvol-2、『ニコパチ』(03年)。 坂本真綾のベストアルバムとしては、2枚組の『everywhere』(10年)があり、これでデビューからの約10年間をおおよそ俯瞰でき、選曲も納得できる内容ではあるけれども、唯一ぼくの…

『サイケデリックの新鋭』 ピンク・フロイド ファーストアルバム

ピンク・フロイドといえば、押しも押されもせぬビックネームであり、ぼくも御多分に洩れず、中二のころ『狂気』に出会い、いまなお大好きなプログレッシヴ・ロックバンドの筆頭に位置するが、たまに、この1967年に発表されたファーストアルバム『夜明けの口…

『市俄古への長い道』(テリー・キャス 追想)

Chicago - Full Concert - 07/21/70 - Tanglewood (OFFICIAL) (いちおう断っておくと、上の画像の男はピーター・セテラ(b)ね) やあ、ご機嫌いかが? 今日は休日だから、好き勝手に書かせてもらうよ。 古くさい音楽を、ぺたぺた貼っつけるのさ。 おれはテ…

『君の歌は僕の歌』(mixi日記より発掘)あるいは、プレハブの新芽4

PIMBALL WIZARD ( The Who - Feat - Elton John - from - TOMMY The movie 1975 ) HD 偶然だろうか、ツイログ(twilog)で過去のツイートに検索をかけたら、むかし嗜んだmixiへの扉が開いた。ふたたび入れる保証はないから、この際だ、はてなブログにコピー…

クリスマスまで待てない

Kate Bush - Christmas Special 1979 (Private ... わたしのもっとも愛するテレビ番組の映像である。 クリスマスの時期になってから紹介しようと思ったが、それまで待てない。 これほど濃密な音楽劇には、ちょっとお目にはかかれないだろう。マイムと歌の、…

歴史的瞬間に立ち会いたい願望

もし1973年の英国にタイムスリップして、どれか一つだけ観るのだったら、ぼくは数多あるバンドやら歌手のなかから、ジェネシスを選ぶと思います。 Genesis: Live 1973 - First time in HD with Enhanced ... …...A flower? 【追記】 ①上掲の映像と同じ(こち…

『セックス氏の休日』

青山啓/セックス氏の休日 - ニコニコ動画 ぼくはこれを聴きたいがために、ニコニコのアカウントを取得したのである。 この歌を知ったのは、30年ほど前、代沢にあったKくんのアパートで聴いたのだった。Kくんは当時、東京大学の学生で、そのころすでに数千枚…

喝采

昨夜は少し飲みすぎた。目覚めてもまだ酔いが残っている。休みの前の晩はどうしても気が緩む。ヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレーターの音楽なんか聴きながら、眠りにつこうと目論んでいたのだが、意識の底のほうから、もう一つの旋律が低く鳴り響いてくる…

「ジャッキー」 スウィンギン・ロンドンに咲いた白い薔薇、ジャクリーヌ・デュ・プレ。

ジャクリーヌ・デュ・プレを聴いていると、ビートルズを連想する。根が雑種のぼくは、そういう耳ばかり鍛えてきた。ディーリアスのチェロ協奏曲なんかを聴くと、とくにそう感じる。EMIレコード、同じアビーロードスタジオ、同じ機材、そしてほぼ同じ演奏者た…

ゴナ・テイク・ア・ミラクル / ローラ・ニーロによせて

註:この記事はフィクションです。 今日、4月8日はローラ・ニーロの亡くなった日である。 そこで当ブログ・鰯の独白(略称:鰯)は、いまも現役で活躍中のミュージシャン、TR氏に取材を申しこんだ。氏は匿名を条件に、ローラにまつわるエピソードを中心にし…

例のクラプトン記事を添削してみた。

産経新聞の、エリック・クラプトンの記事が、あまりにも酷いというので話題になっている。どんなものかと読んでみたら、なるほどこりゃヒドい(笑)。熊本弁でいうところの「なんとんつくれん」悪文である。ロック的な要素がまったく感じられないという意見…

カレンに花束を!

The Carpenters Live At The BBC 1971 (Full Show ... 2月4日は、カレン・カーペンターの命日だったので、ぼくのTwitterのタイムラインには、カーペンターズについての思い出を語ったり、ユーチューブの動画を掲げたりする投稿が多かった。ぼくも年に一回は…

未来志向

自信がなくなってしまった時、妙に感傷的になったとき、塞いだ気分に陥ったときに、ぼくはYouTubeをはしごする。 そして年に何度か、子供のころ大好きだった音楽に身を浸す。 今日はその中から何曲かご紹介しよう。 自分甘やかしにしばしおつきあいください…

アルゲリッチとアバド

(左クラウディオ・アバドとマルタ・アルゲリッチ右) <マルタ・アルゲリッチを聴くと、他のピアニストを物足りなく思ってしまうほど、彼女のイメージは鮮烈で、ある意味〈典型的〉でもある。ぼくと同世代のピアニスト志願の女性たちは、たいていアルゲリッ…

マヨネーズ

総体としてのマヨネーズが私を苦しめるのだ。 マヨネーズという概念、と言い換えてもよい。 スマッシング・パンプキンズに「Mayonaise」という沁みる曲があって、ぼくは大好きなのだけど、こと食べ物のこととなると、どうしても寛容になれない。 ここで声を…