エルトン・ジョンの「ユア・ソング」を7拍子にしてみてはどうだろう?
It's a little bit funny ▼ this feeling inside ▼
▼のところの休符を一拍、端折っちゃおうぜ。
そうすりゃ間延びした独白に、たちまち跳ねたリズムが宿る。
ほぼ強制的に/言語が圧縮される。
円卓を囲んで議論の真っ最中。いくら話し合ったところで音楽は生まれっこないのに。
と、
検討の途中で水があふれ出し、みるみるうちにフロアじゅう水浸し。
膝から腰、腰から胸まであっという間に満たされてきたものだから、
そりゃもうみんな大慌て、我先を争って非常階段を駆け下りてった。
這う這うの体で逃げだしてった。
が、
ふと振りかえると、
小雨に煙る鉛色の空に突き出した鈍色に錆びたビルが、
砂鉄のように音もなくさらさらと崩壊していくではないの。
さいわい粉塵は鎮められる冷たい雨の絶え間なく降り注ぐおかげで。
かつて権威だと思われていた者がひっそりと静かに退場してゆく。
その昔最新鋭だとされたスタイルがあっさりと玉座を明け渡す。
あっけないものですねえと馬面の男がこっそりと耳うちする。
二人ただ茫然と眺めている、うず高く積まれた砂の楼閣を。
とりとめもない、
とりとめもない言葉の羅列に打ち負かされて。
体裁ばかり取り繕った嘘つきどものせいで。
せっかく築きあげたわれらのシンボルが、
いとも簡単に。
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指を鳴らしながら不敵な笑みを浮かべながらそのじつ脂汗を浮かべながら人っ子ひとり見あたらない真夜中のスーパーマーケットを懐中電灯を片手に巡回していると真っ赤なドレスを身にまとったばかでかい怪物がせり上がった背中から湯気を放ちながら生鮮食料品を片っ端から平らげているのを目撃しました25時30分ごろです
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半角と全角の数字が入れ混じった文章は美しくないんだそうな。ならば、
2小節ごとの末尾に継ぐ息を省略すればかったるさは解消されるのではないか?
という発想の下での4分の7拍子(正確には4分の4拍子+4分の3拍子の複合拍子)を、
お送りいたしまする「僕の歌は君の歌」。
斯うして、また一つのゴミが生成される。
あ?
だいじょうぶ、ぼくはいたってまともだ。